各国の日本語教育事情や法律、言語学など日本語を軸に幅広い範囲を学ぶことができ、面白かったです。
日本語教師を目指したきっかけは何ですか。
私は、2010年からボランティアで地域の外国人に日本語を教えています。教えていく中で、学習者の発音を直してあげたい、と思うようになりました。ボランティアを対象にした研修会もあるのですが、発音の教え方について学べる機会はなく、本格的に勉強したいと思ったのがきっかけです。
TCJでの受講を決める上で、決め手になったことは何ですか。
私が学校や講座を選んだポイントは2つあります。
1つ目は通いやすさ。地理的に便利だったこともありますが、振替や再受講、半年コースや1年コース、平日や土曜に通学できるなど、選択肢が多いと思います。私は1年コースの平日クラスに在籍しましたが、予定ができて行けなくなることは必ずあるので、振替制度があるのは便利でした。
2つ目はTCJで働くスタッフや日本語学校としての雰囲気の良さです。スタッフは丁寧に案内してくれましたし、カウンセリングでTCJを訪れて、ここの雰囲気に惹かれて決めました。
TCJの日本語教員養成講座はどうでしたか。
養成講座のクラスメイトは年齢も性別も様々。いろいろな経歴をもつ人たちと出会うことができました。私は外国語を喋れないのですが、クラスメイトには語学堪能で留学経験のある方もたくさんいて、彼らの話は貴重でした。先生方は、グループワークを行うなど、受講生同士の関係づくりを工夫してくれていたと思います。また、3カ月ごとにアンケートを実施してくれえるので、授業をより良いものにしていこうという情熱も感じられました。
日本語教育能力検定試験についても意識した授業になっていたので、各国の日本語教育事情や法律、言語学など日本語を軸に幅広い範囲を学ぶことができ、面白かったです。もちろん、難しいと感じることもありましたが(笑)。
実際に現場に出て、養成講座で学んだことは活かされていますか。
養成講座を受講中の時はボランティアをお休みしていましたが、今はまた週に1回ボランティアをしています。養成講座に通ったことで、以前より学習者に日本語を教えやすくなったと思います。そして、「もっとここを教えたい」と気づけるようになり、教えたいところが増えました。
これから日本語教師を目指す方に、メッセージをお願いします。
私は養成講座の受講を迷っていました。それは、模擬授業や教育実習が嫌だったからです。でも、やろうと決めたからには、思いっきりやろうと思うようになりました。実際に日本語を教える場で失敗するより、養成講座の授業内で恥をかいた方がいいと思ったからです。模擬授業や教育実習が嫌だったのは、私だけではありませんでしたし、クラスメイトも自分の番になると緊張していました。他の人がやる授業は良く見えますし、自分の欠点もわかります。あの人は絵がうまくていいな、落ち着いていていいな、など、つい比べてしまいますが、自分のやり方で、自分のペースで、勉強しながら自分の持ち味を生かしていけばいいと思います。たとえば、私は外国語の勉強が苦手なので、どうやったら楽しく勉強できるか、というのを念頭に授業を考えています。あと、私のように外国語ができなくても日本語で国際交流はできる、ということを伝えたいです。