新しいことを学ぶのに年齢は関係ないことを実感しています。大事なのは、学習者の日本語上達に寄り添える気持ちだと思います。
日本語教師を目指したきっかけは何ですか。
60歳を迎えたとき、“転機”を感じました。還暦という人生の節目を迎えたとき、それまでの生き方を振り返ってみた人は多いのではないでしょうか。それまで大きな組織の一員としてそれなりに頑張ってきた人生でしたが、残りの人生をそれまでとは全く異なる分野で生きてみたくなりました。日本語教師養成の1年間、自分に投資してみようと覚悟を決めてTCJへの入学を決めました。
TCJの日本語教員養成講座はどうでしたか。
TCJの先生は、日本語教育に必要な知識と技能を持っておられ、その経験に基づいて日本語教育のコツなどを丁寧に教えてくださいました。特に、トピック導入の重視と語彙コントロールの徹底です。これは単なる教授テクニックではなく、直接法でいかに学習者に理解してもらうかの基本ではないかと非常勤講師になった今感じています。一方的な授業ではなくインタラクティブな授業にする基本だと思います。
そして、事務スタッフの方々もとても熱心に養成講座を運営されていて、受講生は安心して勉強に取り組むことができました。また、コロナ禍におけるハイブリッド授業の導入、感染防止への取組みなど、素早い対応が優れていたと思います。
今後、どのように日本語教師の資格を活かしていこうと考えていますか。
養成講座修了後、非常勤講師として日本語学校に採用されましたが、日本語教育に係る知識や技能はこれからますます学ばなければなりません。年齢も重ねていきますが一人前の日本語教師になれるように頑張りたいと思います。
これから日本語教師を目指す方に、メッセージをお願いします。
私と同年配で日本語教師に興味がある方はたくさんおられると思います。新しいことを学ぶのに年齢は関係ないことを実感しています。大事なのは、学習者の日本語上達に寄り添える気持ちだと思います。日本語教師は自らの生涯学習のためにもおもしろい分野ですので、多くの方々が日本語教師に興味を持っていただければと思っています。