専任・常勤・非常勤講師って何が違うの?日本語教師の働き方を知ろう!
概要
今回のテーマは「日本語教師の雇用形態」についてです。日本語教師と言っても様々な雇用形態があります。今回はよく日本語教師の募集で見かける「専任」「常勤」「非常勤」の違いとそれぞれの働き方のイメージについてお伝えする内容になっています。これから日本語教師としてのキャリアを考えている方のキャリアプランの参考にしてみてください。
日本語教師の契約には様々な種類がある
今回は日本語教師の「雇用形態」についてです。
日本語教師の就職について考えた時に、どのような働き方にするのか、フルタイムで働くのか、複数の仕事を掛け持ちするのかなど、「仕事の組み立て方」は悩むポイントだと思います。
日本語教師と言っても、一般の企業同様フルタイムで正社員として働く形もあれば、授業のコマ単位で働くパートのような形もあります。自分に合った形を考えていくことが重要になります。
日本語教師の雇用形態には大きく分けて3つのパターンがあります。「専任(講師)」「常勤(講師)」「非常勤(講師)」です。実際の契約書では「専任・常勤」は「正社員」「契約社員」、「非常勤」は「アルバイト」「業務委託」などの名称になることもあります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
専任とは?
まず「専任」とは、文字通りその学校や教育機関に「専属」で勤務する日本語教師のことで、いわゆるフルタイムの正社員のようなポジションです。日本語教師として授業を受け持つことはもちろんですが、それ以外にも行事運営、学生対応、カリキュラムや教材、試験の作成、社外とのやりとり(営業や採用業務を含む)など、組織の運営全般に関わる多くの業務を任されます。業務内容が広く責任も大きいですが、日本語教育現場の全体を見ながら深く関わることのできる、やりがいあるポジションです。
一般企業の社員同様、社会保険や有給休暇などの福利厚生も整っていることが多く、学校や機関によっては賞与などもあります。非常勤などと比べると経済面で安定しやすい働き方です。
専任は他の非常勤講師とのやりとりや学生対応などもあるため、基本的には出社での勤務になります。ただし、長期休暇など学生の授業がない期間は、次の学期の準備などデスクワークが中心になるので、リモートワークやフレックスタイム(自分で出退勤時間が決められる)での勤務が認められる場合もあります。
【専任の担当業務の例】
・授業
・クラス編成やカリキュラム、テストなどの作成
・学生募集や学校の営業活動などの広報業務
・非常勤講師を含む他の講師の採用業務や指導
・他の講師の欠勤があった場合の代講
・学校のオリジナル教材などがある場合、その企画や開発
・入学式、卒業式、学生の健康診断などの学校行事の企画運営
・進路・就職指導やその他の学生指導(生活指導など)
・外部機関とのやりとり
学校や機関によっては教務課、学生課、広報課など細かく部署が分かれているところもありますが、比較的小規模な学校では、幅広い業務を担当することが多いようです。
専任の採用条件では「非常勤講師経験5年以上」「国内日本語教育機関での専任講師経験1年以上」など、後に紹介する常勤や非常勤よりも長い経験が求められることがあります。そのため非常勤からスタートする初任の日本語教師は多いですが、最近は1年目から積極的に専任講師を採用している教育機関も増えています。
常勤とは?非常勤とは?
「専任」は「常勤」と呼ばれることもあります。実はこの二つはあまり明確に区別されておらず、同義で使われることも多いです。2つを分ける場合には「専任」=「正社員」、「常勤」=「フルタイムで働いているが正社員ではない契約社員」という位置づけで使われることが多いようです。
日本語教育機関の採用では、「専任(あるいは常勤)と非常勤」の2つのポジションが用意されている場合と、「専任」「常勤(準専任などと呼ばれることもあります)」「非常勤」の3つが用意されている場合があります。
ここでいう「常勤」は、「専任と同じくらい授業数を担当するが、授業以外の学校業務は担当しない」ようなポジションを指します。
専任講師が授業だけでなく広く学校運営業務に携わるのに対し、常勤は主に授業に特化して携わります。すべての学校が同じではありませんが、専任と非常勤の中間的なポジション、あるいはいずれ専任登用される候補者として、「常勤講師」を採用しているケースも多いです。まずは常勤として授業経験を積み、専任を目指すという方法ですね。
一方、非常勤というのは、担当する授業数や曜日が決まっていてコマ単位で働く講師のことです。業務委託やアルバイト・パートなどの契約形態で、授業がある時間だけ出勤します。一般的な企業・サービス業で言うところのシフト制に近い働き方ですね。
基本的に担当業務は授業のみですが、学期前や授業前のミーティングなどには参加が求められます。
日本語学校などではチームティーチングと言って、クラス担任の専任講師1名+非常勤1~3名でクラスの1週間を回します。カリキュラムの作成や調整などはクラス担任が行うため、非常勤はそのカリキュラムに沿って自分の担当の曜日までに授業準備を進めていくことになります。学校によっては非常勤でも希望制でクラス担任ができることもあり、その場合は授業のコマ給以外にも「クラス担任手当」などが支払われたりするようです。
非常勤の良さは自分のペースで働きやすく、他の学校や他の仕事・生活との両立がしやすいことです。日本語学校などでは3か月で1つの学期になっているため、シフトも3か月毎に希望を出すことができます。授業準備は必要ですが、学校運営などの中核的な業務は担いません。基本的には授業の業務に集中できるため、他の仕事や生活と両立しながら働いている講師も多いです。非常勤として経験を積んだのち専任を目指すこともできます。
ただ、非常勤は担当する授業数によって収入が左右されるため、授業がない夏休みや年末年始などの長期休暇中は収入が減りやすいです。そのため、他の仕事との組み合わせ方や収入が減る時期の補填のしかたなど、収入計画を持っておくと安心です。また、福利厚生面に関しては一般的な業務委託・パート・アルバイトと同様、社会保険や会社の健康診断などが適用対象とならないことが多いです。どのような保険が適用となるのかなど、事前に確認しておきましょう。
・非常勤でも様々な働き方ができる
先にも述べたように非常勤講師は基本的には授業が中心ですが、学校によってはクラス担任や進路指導などの業務、その他の学校運営に関わる業務を希望制で任せてもらえるところもあります。内部公募の仕事は求人票には載っていないことが多いため、興味がある方は実際にその学校で働いている人から話を聞いたりするなどして調べてみると良いでしょう。
また、就労者などのレッスンやプライベートレッスンでは、オンラインのみで完結するものもあります。求人は多くはありませんが、こうしたオンライン案件の非常勤(アルバイト・業務委託など)契約を組み合わせることによって、フルリモートの働き方を実現することもできます。
どれが一番自分に合っているか考えてみよう!
ここまで、それぞれの雇用形態の仕事内容や働き方について見て来ました。
それぞれの雇用形態の特徴を整理してみましょう。
1)専任講師
雇用形態:正社員
勤務時間:フルタイム
【専任の特徴とメリット・デメリット】
・学校運営そのものに関わることができ、様々な責任ある仕事の経験が積める
・学生の受け入れから進路・就職指導まで学生と深くかかわる機会が多い
・経済面での安定が得やすいが、業務幅が広い分、多忙になることもある
2)常勤・準専任
雇用形態:契約社員など
勤務時間:フルタイム、一部パートタイムなど
【常勤の特徴とメリット・デメリット】
・授業の業務やクラスでの学生とのかかわりに集中することができる
・専任講師を目指す前段階として常勤で経験を積むこともできる
・経済面ではやや不安定な場合がある
3)非常勤
雇用形態:アルバイトや業務委託など
勤務時間:パートタイム
【非常勤の特徴とメリット・デメリット】
・じっくり経験を積むことができ、週2~3日など、自分のペースで働ける
・スケジュールの融通が利きやすく、他の仕事や生活とのバランスがとりやすい
・経済面では安定しにくい。特に授業がない長期休暇中などは収入が減りやすいので、日本語教師を主収入とする場合は掛け持ちなどの収入計画があると安心。
いかがでしょうか。
専任を目指していきたいのか、他の副業との掛け持ち、フリーランスや独立を考えているのか、自分の生活や別の仕事を優先して副業的にやっていきたいのかなど、ご状況は人それぞれかと思います。日本語教師としてどのような働き方をしていきたいのか、何を優先していきたいかを考えて選んで行かれると良いのではないかと思います。
それぞれの雇用形態での実際の月収・年収や収入計画についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
まとめ
今回は日本語教師の雇用形態について解説しました。自分のライフステージに合わせて色々な働き方が選べるのも、日本語教師の魅力の一つ。ぜひ、今回の内容をキャリアプランの参考の一つにしてみてください。
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